腎孟腎炎

腎孟腎炎とは

腎臓はおとなの握りこぶし大の臓器で背中の中ほどに通常左右に一つずつあります。
その中にはネフロンと呼ばれるろ過装置が沢山埋まっており、ここに流れる血液から尿をろ過し、さらにろ過された尿が流れていくうちに再吸収、分泌をいう過程を経て尿が精製されていきます。
腎臓の外側から中心部に向かって精製されていった尿が流れて行き、中ほどにある腎盂という部分に集まり、 尿管、膀胱を経て尿道から体外に排泄されます。
「腎盂腎炎」は、腎臓の実質が細菌によって炎症を起こしている状態をいいます。
 

症状

高熱・背中の痛み、腰痛・排尿痛が主な症状で、吐き気や寒気・全身のだるさといった症状がでることもあります。
重症の場合は、脱水による意識障害が見られ、さらに悪くなると細菌が腎臓から血流に乗って全身へ広がり、敗血症となり命に関わる事もあります。
 

原因

本来、健康な人は膀胱、尿管、腎盂に細菌は存在しません。
腎盂腎炎は何らかの原因で侵入した細菌の腎実質への感染に伴う炎症です。
1 細菌が外部から尿道をさかのぼることによる感染(上行性感染)、
2 尿道から膀胱、尿管、腎盂の周囲にあるリンパ腺からの感染(リンパ行性感染)、
3 体の別の感染部位から、血液の流れを通じた感染(血行性感染)
細菌の侵入経路でもっとも多いのは①の上行性感染です。

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