尿管結石とは
尿路結石のほとんどは腎臓から尿が出てくる部位である、腎杯というところにできてきます。
これがある時にはずれて尿管に流れてきた状態を「尿管結石」といいます。
小さな結石であればおしっこと一緒に流れる事もありますが、大きくなると尿管に詰まってしまい治療が必要になります。
30代~60代の男性に多く、食生活や日常生活とも関わりがあると言われており、最近では発症率が高まりとても身近な病気となっています。
症状
結石が尿管に入り込んでしまうと尿が正常に流れなくなり、尿が堰止められた状態となります。
この状態を水腎症といいますが、腎臓に圧力が加わり、激しい痛みの原因となります。
具体的な症状は、下腹部、腰、背中の辺りが急に痛くなり血尿が出たり、吐き気や嘔吐がでる場合もあります。
結石が膀胱の直前まで下がってくると、おしっこをするときの違和感や痛みが出てくることもあります。
安静にしていても治まることはなく、辛くて同じ姿勢ではいられません。
この痛みは2~3時間程度続き、その後数分おきに痛みが強くなったり弱くなったりします。
また早朝や夜間に突然激痛が襲われる事が多いとされています。
典型的ではない症状に、男性の場合は精巣の辺り、女性は外陰部に痛みが伴う事もあります。
このような症状を感じたらすぐに病院へ行きましょう。
原因
少し前では高齢の男性に多くみられる病気でしたが、最近は若年化が進み、さらに女性にも増えています。
その原因として欧米化した生活習慣と強い関係があると言われています。
多くの結石はシュウ酸カルシウムが成分となっており、特に肉類や動物性たんぱく質を多く摂ってしまうと、体内にシュウ酸などが増加し結石が作られるリスクが高くなります。
カルシウムをとることによって、シュウ酸が腸の中でカルシウムと結びつき便として排泄しやすくなるので、カルシウム不足も原因の一つとなります。積極的にカルシウムを摂るようにしましょう。
他にも遺伝やストレス、体質なども関係していると言われています。
ストレスを多く感じると自律神経が乱れ血流障害がおこり排泄機能が低下してしまい尿管結石になる原因になると考えられています。