過活動膀胱

過活動膀胱とは

膀胱が過敏になって、自分の意志とは無関係に収縮してしまう病気です。
おしっこを貯める働きを持つ膀胱の機能障害の一つで、膀胱の中に溜まっているおしっこの量に関係なく、勝手に膀胱の筋肉が収縮してしまい、急に尿意を引き起こします。
毎日の生活の中で予測出来ない状態で起こるので、外出を控えたり、旅行に行っても楽しめなかったり、日々の生活の質を低下させてしまいます。
尿意が急に起こり我慢できなかったり、トイレに何度も行ったり、間に合わず漏らしてしまったりなど、最近では多くの方がこの病気で悩んでいます。
40歳以上の男女は8人に1人がこの症状で悩んでいると報告されています。
高齢になるほど患者数は多くなり、70歳以上では3割以上の方がこの病気になるとも考えられています。

症状

通常トイレに行く回数は、日中に5~7回程で、寝ている間は0回が正常と言われています。
それが一日に8回以上トイレに行き、夜中にも何度もおしっこで起きてしまうなどトイレがとても近くなります。
症状が進行するとおしっこを意識的にはコントロール出来なくなり、急に尿意をもよおして我慢が出来なかったり、トイレまで我慢できずに漏れてしまう事もあります。
また寝ている最中もおしっこで目が覚めてしまうので、睡眠不足にもなってしまいます。

原因

大きく二つに分けられています。
脳と膀胱を結ぶ神経のトラブルで起こる「神経因性(神経のトラブル)」と、それ以外の原因で起こる「非神経因性」のものがあります。

神経因性とは脳梗塞や脳出血など脳血管障害、パーキンソン病などの脳の障害、脊髄損傷や多発性硬化症などの脊髄障害により、脳と膀胱の筋肉を結ぶ神経回路に障害が起き、「膀胱に尿が溜まったよ」「もう出してもいいよ」「まだ出してはいけないよ」といった神経と脳のやり取りが正常に働かずその結果、膀胱に尿が少ししか溜まっていないのに尿を出そうとしてしまうのです。

非神経因性とは明らかな神経疾患がないのに過活動膀胱の症状が出ているときに原因とされるものです。男女共通のものと男女別々の原因があります。
男女共通の原因: 動脈硬化などにより膀胱への血液のめぐりが悪くなることで膀胱の筋肉が不安定になったり、膀胱の知覚が過敏になったりすることで過活動膀胱となります。また年齢とともに自律神経が活性化され、過活動膀胱になりやすくなりますが、それに肥満、メタボリック症候群、食塩の取りすぎなどが加わるとそれが助長されて、顕著になります。女性に特有の原因: 女性ホルモンの低下や、骨盤臓器脱(骨盤内の臓器が膣から出てきてしまう状態)などにより尿を安定して膀胱に貯めておく機能が低下し、過活動膀胱になるといわれています。
男性に多い原因:前立腺肥大症や尿道狭窄症など、膀胱から尿が出ていく通路が狭くなることで、おしっこをするたびに膀胱に負担がかかり、神経の変化、筋肉の変化、知覚の変化などにより過活動膀胱になるといわれています。

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