膀胱がんとは
膀胱の中は移行上皮細胞に覆われておりその移行上皮が悪性に変化したもので、膀胱がんのほとんどがこの移行上皮から発生します。
男女の比率は約3倍も男性の方が多いがんです。
希に若年者にも発生しますが、ほとんどは加齢と共に発生する確率が増え、多くは40代以降にみられます。
年間10万人中約10人の発生率です。
膀胱がんは約7割の方が表在性膀胱がんの状態で発見されます。
この状態では再発を繰り返すことは多いですが、膀胱は温存できますし、命にかかわることは少ないです。
ただし、進行が早く、浸潤性膀胱がんの状態になってしまうとリンパ節や他の臓器にも転移しやすいですし、治療の基本的な方針は膀胱を全て摘出することになってしまいます。
症状
膀胱がんを疑う症状としてもっとも多いのは血尿で痛みなどは伴いません。
また見た目には血尿と分からなくても、顕微鏡で調べると分かる場合もあります。
上皮内がんの場合は、膀胱炎の症状や排尿時に痛みが生じたり、残尿感や頻尿などが続いたりする場合もあります。
また病状が進行し尿管が閉塞してしまうと、水腎症になってしまい、腎臓機能が低下してしまう事もあります。
原因
はっきりとした原因は未だ不明ですが、膀胱がんを発生するリスクが高くなる要因として、喫煙があげられます。
非喫煙者と比べてみても2~4倍の発がん率と言われています。
特殊なものですが、化学薬品(ベンジン・アニリン・ナフチルアミンなど)や染料を扱う職業の方も発生率が高いと言われています。
他にも長い間、膀胱内に結石がある人も慢性的な刺激により発がんする事があると言われています。