精巣腫瘍とは
精巣(睾丸)にできる腫瘍(おでき)です。
ほとんどが悪性腫瘍(がん)と言われており、早期発見・治療が大事です。
発症率は10万人に1人程度と比較的珍しい病気で、乳幼児期の1~2歳と15~40歳くらいの若い方に多いです。
20~30代の男性ではもっとも多い固形腫瘍となっています。
進行が早く他の臓器にも容易に転移してしまうので、陰部だからと恥ずかしがって放置しておくと命に関わる事もある怖い病気です。
しかし近年では医療の進歩により早期ならば9割以上の方が完治するようになり、転移してしまっても適切な治療を行えば7~8割の方が治ります。
ですがだいぶ進行した状態だと治療も難しくなってきます。
日に日に進行することがありますので、少しでもおかしいなと思ったら早めに受診しましょう。
症状
陰嚢(いんのう)の中の精巣の一部が腫れたり硬くなったりごつごつします。
初期は痛みや発熱などもない為、気が付かない事も少なくありません。
全体的に腫れが大きくなり、進行するとお腹が膨らんできたり、咳が出て胸が苦しくなったりとした症状もあります。
また他の臓器へ転移して症状が起こる事により、精巣腫瘍が発見される事もあります。
精巣腫瘍とは
しっかりした理由はまだ分かっていませんが、精巣腫瘍の発症には遺伝(人種による差があることや、家族に精巣腫瘍にかかった人がいるとなりやすい)が関わっていることや停留精巣(乳幼児期に精巣が陰嚢内に収まっていない状態)などの病気をもっている人が、なりやすいことがわかってと言われています。
また環境因子も関わっており、環境ホルモンの影響、胎内ホルモンや母親の喫煙などの出生前における影響、未熟児・低出生体重児など様々な原因があるとも言われています。